最近PIONEERやTRIOなどの日本のピュアオーディオが再燃していますが、そんな中、今回の試聴会は 「MADE IN JAPAN」 と題打って、久々の登場のYAMAHAからのスピーカー”SOAVO(ソアボ)”を中心に、日本を誇るハンドメイドのAIRTIGHTやデジタルアンプで急上昇のFLYING MOLEなど、現在の日本のオーディオ製品がどれ程の実力かの再確認を 目的に、さまざまな組み合わせで試聴致しました。 写真手前のスピーカーがYAMAHA SOAVO-1(MN)。 SOAVOとはイタリア語で「優美な」を意味し、歌声を意味する「VOCE」を組み合わせた新しい言葉で、名前からもこのスピーカーの音のスタイルが伺われます。 スタイルといえば、ソアボのデザイナーがSHRAPの液晶TVをデザインしたプロダクトデザイナー喜多俊之氏で、そう言われて見ると足の部分が液晶テレビの足と同じに見えるのは気のせいでしょうか?
今回はプリアンプに真空管アンプをTRIとAIRTIGHTから一機種づつと、FLYING MOLEのステレオプリPA-S1の計3台を代わる代わる使用。 AIRTIGHTからはフォノイコ付きのプリアンプATC-1、TRIからはCR型A級プリアンプのTRV-4SE LTD。 両者とも真空管独特の表現を出しつつ、ソアボを上品なクラシカルな表現にも演奏者の熱気が伝わるようなアグレッシブな鳴り方にも変化させ、スピーカーの表現の豊かさを演出しておりました。 特にまじめなイメージがあるAIRTIGHTがきれいな表現の中にAIRTIGHTの独創的なニュアンスが強く感じられたのも大きな収穫でしょう。 今回のセッティングではお客様にもご協力頂き調整を致しました。あまり条件がよくない当店ですが、馴染みのお客様と色々試しながら実験室と化した当店で、さまざまな方法を実験しました。 最終的には音の広がり感を出すため前面の傾きを若干上向きにし、低音の響きを微調整しました。 YAMAHAの音色をのこしつつ、帯域の広さや情報量、更にスピードもあり、特に低域に量感を出そうとしたのか、曲によっては膨らむ特徴もあって、鳴らし方によっては非常に面白くなるのでは?と期待できました。 何色にでも染めてくださいという受身の日本のスピーカーが多い中で、音楽的に恵まれた土壌で育った海外製のようなメーカー独自の音色はないにしろ、YAMAHAのオリジナリティーのある音色の内容やヨーロピアンスタイルな外観に、"MADE IN JAPAN"の新たな底力を感じました 一台\189,000-のソアボは内容的にも非常にお買い得かと思います。