SAEC 試聴会2

今回はSAECの営業の橋爪氏を迎えて、ケーブルやスタビライザー、アース等の効果や音の違いを皆さんに体感頂きました。
 使用機種は店頭のB&W802D4/AccuphaseDP-750/C-3900/A75/PHASEMATION EA-200、SAECからはYAMAHAのGT-5000にWE-4700を装備したレコードプレーヤーを用意。
 ケーブルやアクセサリーを扱っているメーカーでこのような体験型で電源ケーブルやラインケーブルの低価格と高額品の音の違いや、スタビライザーやアースの効果等、分かり易く一日で試聴できる機会は中々ありませんが、お客さん一人一人に合わせたケーブルの疑問や体感したい商品を細かく臨機応変に対応頂き、大変有難い会を少人数の予約制で1時間を1日4回を2日間行った橋爪独占演説ワールドの開催です。

アーム等のアナログ製品からケーブルまで様々な商品を扱っているSAECですが、今回は新製品の紹介だけではなくSAECが考える音作りに沿ったケーブルやアクセサリーの音像や音の細かさ、音の質感を直に体験してもらい、実際にどの様に変化していくのか試聴していきました。
  全ての違いを説明していくのは難しいですが、色々と細かな実験をして頂いた中で一つ来店して頂いた皆様に共通して説明していたのが昨年発売されたターンテーブルマットのSS-300MK2とレコードインシュレーターSRS-9で、その効用をマット単独で使用した際と更にインシュレーターSRS-9を乗せた両方使いの音質の変化を聴いて頂いた際は、皆さんの好みが別れて、マット単独が良いと感じる方や、両方合わせた方が良いいと判断する方など様々な反応がありました。
 SS-300MK2は神戸製鋼所の高精度アルミ合金をアルマイト処理して5つの円を開けることにより不要な共振を抑制しています。
  私の感想では、SS-300MK2単品の時はYAMAHAのGT-5000で使用されているゴムマットに比べ、勿論解像度が上がるのですが、あまり金属的な響きは感じず全体的に静かで音が広がり開放的な音に変わりました。クラシック等の空間表現を重視される方は好みかもしれません。
  更にレコードの上に乗せたスタビライザーSRS-9は、面白い構造になっており9個の円形ステンレス製ウェイトが夫々散りばめていて、レコードの形状に合わせた適正な自重が加わりバランスの取れた振動対策ができます。
  SS-300MK2にSRS-9を乗せると更に音のバランスが変わります。大まかには高域は少し抑えられ音に重厚感が増しS/Nが高いながらも締まったイメージになります。
  アナログを楽しむお客様が多い当店ですがこれに興味を示したお客様も多く、当日両方お買い上げされた方も複数おられて、好みも別れますがSS-300MK2/SRS-9はアナログの楽しい所を引き出す絶好のアイテムです。

 もう一つ効果絶大だったのが最近流行りの仮想アースです。SAECでは高性能グランドスタビライザーと称し、接続機器それぞれに接続する一機完結型のアースになります。
  このSGS-042は機器のアース端子や空いている出力端子のマイナスに接続をして機器に起こる電位差で生じるノイズを吸収します。
  話の中で効果があるのはやはりCDプレーヤーやフォノイコライザー等の入力側に近い機器に繋いだ時で、複数繋ぐ事により音に雑味が無くなり、録音された本来の空気感や音像が浮き出てきます。スピーカーに直接それぞれ繋いだ際も効果絶大で、ボイスコイル等で起こる逆起電流も安定させ、見晴らしの良い本来の鳴り方に戻してくれます。
  色々と面白い効果のある物を体験出来ましたが、お客様の中には、自分が持っているアナログスタビライザーと音の違いを確認しに来た方や、自作ケーブルと比べる方など強者も登場し残念ながら撃沈していきましたが、これらのアクセサリーは自分にとって良い音を追求するお客様は、自前で使用されている機器のポテンシャルを更に発揮させるアイテムであり、魅力ある商品が揃うSAECのノウハウは違いが分かる納得の結果になりました。
  折角良い機器をお持ちの方は、少し良いケーブルやアース等を入れるだけで今まで聴こえなかった音像が広がりますので是非相談してください。

2022 9/18 菊地