MUSIK 試聴会

最近オーディオ雑誌等で坂本龍一氏の写真にムジークエレクトロニクガイザンのスピーカー広告をめにすることが多く、気になっていた方も多いと思いますが、遂に当店にて東北初となるムジークの試聴会を開催する事が出来ました。
もともと業務用スタジオユースが主で1990年頃から日本に導入されており、NHKや毎日放送などのスタジオモニターやミュージシャン達等に定評のある同軸タイプのスピーカーです。
今回初となるコンシューマータイプがラインナップされ、その中で今一押しのアクティブスピーカーME901KAとパッシブスピーカーのME100をご用意、1日のみではありましたが沢山の方にご来店頂きました。

試聴機種

MUSIK パワードスピーカーME901KA、パッシブスピーカーME100

OCTAVE ハイブリットプリアンプHP300MKU、ハイブリットプリメインアンプV70SE

LUXMAN 真空管プリアンプCL-38u、真空管パワーアンプMQ-88u

ユニットボックスを中に浮かせた出で立ちは、一般的なトールボーイとは対照的で、存在感のあるどっしりとした様で、昨夜の震度4の地震にもびくともしなかった地に足を付いたスピーカーです。
このME901KAはピュアオーディオユースの方達にはあまり馴染みのないアンプ内蔵型のパワードタイプでMOSFETのアナログアンプが3WAYの各ユニットごとに3台共エンクロージャー背面に収められております。
型式に”K”が付くスピーカーはカーディオイド(単一指向)処理の略だそうで、従来低域は指向性を持たずスピーカーの背面へ回り、壁に反射した低域が直接出た低域に影響させ明瞭度を低くしますが、同じ音を出すことにより打ち消して低域の指向性を持たせています。
実際に低域を聴いても、従来の40cm口径のユニットからでる音色とは違い、厚みのある低域はそのままにすっきりした音色で、瞬発力があり低域の単音が非常にきれいな鳴り方でした。

ユニットは全て自社製造。ハイエンドクラスのムジークスピーカーを購入した際は、メーカー直接お客様の自宅にお邪魔し、内蔵された音声補正用イコライザーで部屋の特性に合わせて音声補正を行ってくれるとの事です。
やはり業務用機器で培ったスピーカーならではのサービスです。
今回、ME901KAと組み合わせたのはCDプレーヤーにAccuphase DP-600を使用、プリアンプはハイブリットのOCTAVE HP-300MKUに入力しスピーカー本体内蔵のパワーアンプへ接続。
同軸スピーカーですとALTECやTANNOYが頭に浮かびますが、まず一聴するとそれとは別次元の音だと認識できます。その音の迫力に圧倒され、全てさらけ出すかのように湧き出し飛んでくるような音は実に圧巻です。
ムジークのユニット構成は一般的な縦に長くユニットを配置しているスピーカーとは違う為か、低域の連続的な広がり感はないものの、まとまりのある中高域は非常にワイドレンジかつ高解像で、 CDソフトの録音が顕著に現れます。
特にピアノは本物に近く実際に目の前で引いてるかのような音で、非常にシビアでリアルな音色はまさに究極のモニタースピーカーです。

今回説明して頂いたバラット菅澤さん、終日立ちっぱなしで大変お疲れ様でした。

メインがME901KAだった為、少ししか試聴出来ませんでしたが、こちらのME100の実力もすばらしく、高級機と同じツィーターが装着され、ウーファーは16cmと口径は小さいが力強い元気のある音色でした。
ME100はパッシブタイプですのでアンプは内蔵されていませが、その分アンプによって低域の鳴り方が左右されるようです。
接続したOCTAVE V-70SEとLUXMAN CL-38u/MQ-88uのそれぞれの特徴が現れ、音色的にはV-70SEのほうがドライブされムジークの音色にマッチした印象でした。

2011/7/31