無題ドキュメント

今回の試聴は、今オーディオ雑誌等でも評価の高いスピーカー、MONITOR AUDIOのPL300。ご存知とは思いますが34年の歴史があるイギリスのメーカーでユニットからネットワーク、キャビネットを自社生産している会社です。
今回使用した試聴機には古いですがアンプにレビンソンのNO.333L、プリアンプにレビンソンNO.38Lを使用しバイワイヤリング接続にて試聴いたしました。使用機は約9ヶ月ほど全国を回っていたようで、エージングも進んでおり、好みにもよりますがセッティングも神経質ではなく比較的鳴らしやすいスピーカーでした。

説明をして頂いた完実電気の畠山さん。PL300の細かい特徴の説明に試聴会にきたお客様も納得のご様子。

はじめにこのスピーカーを見た印象は、雑誌等で見て想像していたより意外と小さく外観も重厚的で、音づくりに対するこだわりが随所に伺えます。非常に凝ったつくりになっており、このような内容量での126万という定価設定は全世界統一価格という理由もあるからでしょうがとてもお得かと思います。
肝心の音はと言うと、はじめリボンツィーターというと意外と音色の好みが二分するが、このC-CAMリボン高周波トランデューサーのユニットが100kHzの可聴外周波数の再生の為か外観に似合わずあまりリボンを意識せず素直に音がつながるのが印象的で、曲により逆に心地よく聴こえるものさえあり、かなり上が伸びているのが分かります。小音量でも非常に満足度の高い音量が得られ、音色から中高域に耳が向いてしまうが低域もかなり細かい鳴り方で下も非常に伸びてます。

前面のバッフルには音質調整の為に上質な自然革を使用し、接着剤を一切使用せず手作業で貼り合わしておりイギリスの自動車ベントレーのシートに採用されているアンドリューミルヘッド社のものが使われております。キャビネットとバッフルの間にも音質調整のゴムが使われている。
やはり最大の特徴が写真にもある四つの六角のボルト、これは前面のバッフルが鋼鉄のロッドでテンションが掛けられており、それを増し締めする事により自分で鳴きを調整でき、将来的に長期間使用する際も初期性能を維持できる画期的なもの。実際このデモ機は新品時から1/4回転増し締めしています。まーデモ機は移動が多いからだと思いますが、あるとないとでは大違いです。
バス、ミッドのコーンにはRDTという技術で軽量化を計り更に強度を確保。ハニカム構造にすることによりラミネートタイプのメタルより150倍もの堅い構造をし極度に軽いのが特徴。
スピーカー端子はキャビネットの振動を邪魔しないよう下に付けられています。端子は世界のWBT。
ポートには風きり音を抑える切込みが入れられている。
後日、店頭展示のOCTAVE V70で PL300を鳴らして見ましたが、個人的に高評価。広帯域なスピーカーに更に奥行き感の広がりが増し、音の余韻が楽しめる組み合わせでした。同じプラチナムシリーズのPL-100は随時店頭展示しておりますのでいつでも試聴可能です。