今回久しぶりとなるアキュフェーズの試聴会を開催致しました。新商品のAB級モノラルパワーアンプM-6200をメインに、プレーヤーをDP-900/DC901、プリアンプにC-3800、スピーカーを店頭展示のB&W802Diamondにて試聴を行いました。
アナログブームも重なり、C-37とLINN MAJIK LP12を加えて、レコード4割、CD6割での配分を交互に演奏してアキュフェーズ最高峰のラインナップを堪能して頂きました。
やはり人気のアキュフェーズの試聴会で、お客様が途切れずに開始1時間前から徐々に集まり、開始時刻前からスタートした次第で、終了の時刻過ぎてもずっと試聴されている方や、メーカーに技術的なことなどを質問されている方がいるなど盛況で、終日立ちっぱなしで説明された小串さん、大変お疲れ様でした。
当店ではアキュフェーズのAB級のパワーアンプを含めた試聴会はA級アンプと比べ比較的少ない傾向ですが、今回のM-6200は今までのAB級とは音の傾向が違い、力強さはそのままに中域の厚みのある音色とダンピングファクターの向上からか、ストレスのない高域と低域の伸びは自然な音の立ち上がりを感じ、アンプの駆動力の高さが分かります。メリハリのある中にも音色がきつく感じない仕上げになっています。

実はサプライズで今回たまたま発売一ヶ月前のプリアンプC-3850を聴く事が出来ました。発表前ですので試聴会という形では出来ませんが、希望の方のみC-3800とC-3850の音の違いを確認して頂きました。
やはり最高峰のプリアンプで、前回よりも更に微細なニュアンスも逃さない粒立ちの細かな表現力と一皮剥けた情報量の多さに、何人かのC-3800所有者も頭をかきながら、更なる進化にご納得の様子でした。

レコードの音が最近更に見直され、リマスター盤や高音質盤の音質の向上も著しく、レコード独特の音質や生々しい表現力はやはりCDとは別物のニュアンスを楽しませてくれます。
今回、店頭展示のLINN MAJIK LP12を使用し、フォノアンプをアキュフェーズC-37にセットし近年発売された再発盤やリマスター盤のレコードを中心に試聴しました。
レコード再生から遠ざかっていたお客様も目から鱗のようで、”レコードってこんなにいい音してたんだ〜”と 再認識されたようでした。
やはり、最近のフォノイコライザーやフォノアンプ、プレーヤーからカートリッジに至るまで、S/Nの向上や再生レンジも広がっており、古いレコードの録音でも録音の良い物はきちっと細かな表現もトレースできる満足のゆく商品が増えています。
レコードは手をかけた分、音が変わっていきますので、レコードを知らない世代の方にもオーディオの醍醐味を知るきっかけとなって頂ければと思います。手軽に聴けるCDも良いですが、手間を掛けて一連の儀式のように針を落として音楽をたしなむスタイルのレコードも面倒ですが楽しいですよ。

 

2015 5/31菊地