Accuphase E-5000 C-2900 試聴会の様子

年内初となる試聴会は、ようやくエージングも落ち着いてきた店頭展示のB&W新商品802D4をメインスピーカーとし、アキュフェーズの新商品AB級プリメインアンプE-5000とプリアンプC-2900の試聴会を開催いたしました。今回も念の為に事前予約制のリーモトで開催、感染対策をしての試聴会となります。
  アキュフェーズからは技術部長の猪熊氏が登場し、分かりやすい説明とスムーズな進行で新商品の魅力に迫ります。資料はこちら。
  初めに発売されたA級のプリメインアンプE-800が登場して2年ちょっと経ちますが、あの圧倒的な存在感とセパレート機に迫る内容には驚きましたが、そのA級に対してのAB級プリメインアンプが今回のE-5000になります。
 モンスター級のプリメインアンプは日本や海外でも人気で、一体型でも本格的な音を楽しみたい層やセパレート機であまり機器を増やしたくない人等に好評のようでアキュフェーズの当初の予想を覆す展開のようです。勿論商品の内容も充実しておりバイポーラトランジスタを採用した高出力、低インピーダンス且つ、高いダンピングファクターはE-800と同等の1000を保証し、最近の能率の低いスピーカーにも対応しております。今回繋いだ802D4も違和感なく再生し、素直な音色はそのままにAB級らしい反応が良くて情報量の高い所など、レスポンスの高さも実証してくれました。

SACD/CDプレーヤーにDP-750、プリアンプは新商品C-2900と聴き比べにC-3900をアキュフェーズA級アンプのトップモデルA-250のモノラルアンプに接続しました。
バランスドAAVAが搭載された期待のプリアンプC-2900はC-2850から更に低雑音化を実現し、抜けの良いストレートな音色を奏でてくれました。
 展示の上位機種C-3900との聴き比べでも遜色なく、お客様も好みで意見が別れる展開に。
  まるで採れたてのワインのフレッシュな味わいと、熟成したうん年物のワインの深みのある美味しさの違いの様な、両方に良さがある表現力はどちらも捨てがたい鳴り方です。
  毎回上位機種を聴き比べをする度、必ず製造コストなのか音のグレードの差が感じられたものですが、今回ばかりはスケール感と艶やかさは3900に軍配が上がるものの、若々しく元気がある中に質感の高い表現力は上位機種に迫る実力の高いC-2900で、確かに好みが別れると感じましたが、そこまでの音作りへの追求は開発者のかなり追い込んだ結果なのかもしれませんね。
  個性ある商品がラインナップに顔を連ね、選ぶ楽しみが増えたアキュフェーズの商品に益々期待が高まります。

2022 2/20 菊地