オーディオショップケイキコラム
2018年11月19日

先日のアナログの楽しさ体験会も大盛況にて開催致しました中

アナログ熱がますます盛り上がっております。

そしてこの度、アナログカートリッジへのあらたなアプローチとして

光カートリッジを試してみましたのでレポート致します!

光カートリッジそのものは実は歴史は長いのでご存知の方も多いかもしれませんが、当店では最近カートリッジの違い

による音の違いを楽しむということをあらためて見直し、アナログの楽しさを再認識したばかりですのでMC、MMとはまた

まったくアプローチの違う光発電型のカートリッジにも手を伸ばしてみました。

まずは従来のMM、MC型カートリッジとどう違うのか?

以下、DS AUDIOホームページより抜粋

光カートリッジとはDS Audioが世界で唯一販売する光電式カートリッジのことです。
従来のMM、MC型のカートリッジ磁石とコイルを用いて針の動きを検出するのに対し,光カートリッジは針の動きを光の変化
として捉え出力します。
光電式カートリッジは今から40年程前に東芝、トリオなどの会社が販売しておりましたが当時の技術では製造難度が
高すぎたために早々に販売を終了してしまいました。
しかし当時から光電式カートリッジの音質への評価は高く、今や伝説の銘機となっています。
過去の技術では超えられなかった課題を現代の技術により克服し、より進化した形の光電式カートリッジとして生まれ変わった
ものがDSAudioの光カートリッジであり2014年アナロググランプリ特別賞を受賞しております。

1,MM型、MC型カートリッジと光カートリッジの違いとは?
 @磁気からの解放による情報の高鮮度化
   針の動きを光で検出する光カートリッジの最大の特徴の一つはMM,MC型と異なり磁界の影響を受けないということです。
   従来のMM,MC型カートリッジは針についたマグネット(もしくはコイル)が磁界の中を振動することで発電します。
   これは電磁誘導の原理を応用したものであり簡単に示すと右の図のようなものとなります。
   この方式の欠点は動いた方向と逆の方向に力が発生してしまうということにあります。(レンツの法則)
   すなわちレコード再生時にレコードの波の動きとは逆方向の力がマグネット(もしくはコイル)に発生しているということです。
   この現象は電磁誘導の原理を利用して音を取り出す以上避けられない現象でありMM,MC型カートリッジの問題であると
   考えています。
   しかし光カートリッジは針の動きを光で検出するためこのような磁界の影響を全く受けないため、ラッカー盤を聴くような高鮮度
    な出力が可能になりました。

 A振幅比例型発電機構による信号処理プロセスの簡略化。高S/N比の実現
   従来のMM/MC型カートリッジの出力電圧は、磁界の変化の速度に比例するため速度比例型発電機構といわれています。
   速度比例型 発電機構は、同じ振幅で情報が刻まれていた場合に低い周波数では出力電圧が低く高い周波数では出力電圧が
   高くなってしまいます。
   そのため正しい情報として出力するためにはイコライザーで大きく修正をしなければなりません。
   しかし振幅比例型発電機構である光カートリッジでは、同じ振幅で刻まれた情報は低い周波数でも高い周波数でも同じ出力で
   取り出される ためイコライザーによる修正がほとんど必要とされません。
   そのため光カートリッジは、MM/MC型のような速度比例型発電機構を持つカートリッジに比べ信号処理のプロセスが大幅に
   省略され鮮度の高いナチュラルな情報を取り出すことができるのです。

2,完全なるアナログサウンド
  光カートリッジという名前を初めて聞かれる方の中には「光=デジタル」といったイメージをお持ちになる方もいるかと思います。
  しかし光カートリッジはレコードに刻まれた信号を一切デジタル処理をすることなくそのまま出力します。(D/A変換、A/D変換は
   ありません。)
  針の動きを磁石とコイルで検出するか、光で検出するかという検出方法の違いだけであり両者共にアナログサウンドであるという点は
  共通です。

・・・皆様、上の説明全部読みましたか?

まあ、難しい話は置いておいて鳴らしてみます!

キッチリと1.7gの針圧をかけ再生してみると、驚くほどの超高解像度でクリアな再生に震えます!

非常に音の鮮度が良く録音当時の生々しいダイレクト感が伝わってくる音に酔いしれてしまいました。

最初に聞いた時にはデジタル処理されたクリアな音かと勘違いしておりましたが、あくまでも光で発電しているだけでフルアナログ方式だと聞いて

2度びっくり!アナログレコードの可能性はまだまだ底の見えない奥深さがあることを思い知らされました。

今回のフォノイコラーザーはデモ機ということで天板がスケルトン仕様になっており中が見えますが、たしかに思い切りアナログ回路で構成されて

いますね。

さらに上の機種になるとアナログレコードならではの音の厚みと温度感がもっと出てくるという説明を聞いているだけで鳥肌が立つ程です。

光カートリッジの特徴として一番はフォノイコライザーが専用のものになります。理由は上の説明に書いてありますが簡単にいうと発電方法が違うので

通常のフォノイコライザーは使えませんが、DS AUDIOの光カートリッジ対応フォノイコライザーであればグレードに関係なく対応致します。

つまり、「DS-MASTER1」のカートリッジを「DS-W2」のイコライザーで鳴らすことも可能です。

 

今回試聴したカートリッジのさらに上の機種に非常に興味が湧いてしまいましたがそれはまた別の機会に・・・

気が付けばこのコラムもアナログ関連の話題がとても多くなってしまいましたが、私自身はデジタル世代ですのでこの奥の深いアナログの世界が

とても新鮮に感じられどうしても興味が湧いてしまっております。

以前からアナログレコードを楽しまれていらっしゃる方にはあまり新鮮味のない話題があるかもしれませんが、何卒暖かい目でこのコラムも楽しんで

頂ければと思います。

もちろん当店ではデジタル再生に関しても心を込めて誠実に対応しておりますので、オーディオに関してお金ばかりかかって失敗しない為にも

お気軽に当店に遊びに来て頂きご相談頂ければと思います。

そして私自身もお客様のご期待に応えられるよう日々勉強、経験を重ねて参りますので今後とも何卒よろしくお願い致します。

 

AUDIOSHOP KEIKI 小川